2004年08月13日

しびれるソフトウェアとは何か

コンピュータ科学に背を向ける学生たち - CNET Japan にある次の言葉に考えさせられた.

これまでコンピュータ科学の分野では、マシンを通して人類の文化を発展させることの面白さよりもむしろ、実用的な側面を宣伝することに重点が置かれてきた。そのため、壮大な可能性を感じさせる生態学や化学と比べて、魅力のない学問だと世間から思われるようになってしまったとLeeは述べる。

 「VoIPやEコマースなどと言われて、コンピュータ科学が、宇宙の歴史を紐解くことより魅力的な学問だと思う人は少ない」(Lee)

こういった現象は,合理化を追求してきた結果であり,その弊害なんだろう.並びにもうブレークスルーは期待できないのか--米で研究開発の「保守化」に警鐘 - CNET Japanという記事があったり,最近日本の若者の思考が保守化傾向にあるという記事を目にしたりする.

ソフトウェアの分野では,"rough consensus, running code" と考える人たちが,業界を牽引してきたように思う.そこでは実現可能性(feasibility)が重視されており,また私もそれはとても重要だと思う.だから,今はこのrough consensus の部分に,人類の文化的側面に切り込むような発想と工学的アプローチが求められているのだと思う.また,そういった目標に向かってrunning codeを生産する精神力が大事になるだろう.使う人の習慣や文化を変えてしまうソフトウェアが,本当のしびれるソフトウェアなのである.